分譲地の真ん中の土地を選ぶメリットとは？価格・静かさ・プライバシーを徹底比較

夢のマイホームを建てるための土地探し。特に、街並みが整った分譲地では、開放感があり日当たりも良い「角地」が人気で、多くの人が最初に憧れを抱きます。

その一方で、両隣を家に挟まれた「真ん中の土地」は、どこか窮屈なイメージがあり、選択肢から外してしまいがちではないでしょうか。

しかし、実は分譲地の真ん中の土地には、角地にはない多くのメリットが隠されています。

この記事では、分譲地の真ん中のメリットをテーマに、角地と比較しながらその魅力を深掘りし、デメリットへの対策や後悔しないための選び方まで、専門家の視点で詳しく解説します。

土地選びの視野を広げ、あなたの家族にとって本当に最適な一区画を見つけるための一助となれば幸いです。

意外と知らない？分譲地の真ん中の土地が持つメリット

一見すると条件が悪そうに見える真ん中の土地ですが、実は暮らしの快適性や経済的な観点から見ると、多くのメリットがあります。人気の角地と比較しながら、その魅力を一つずつ見ていきましょう。

真ん中の土地の大きなメリットは、その静寂性です。角地は二方向が道路に面しているため、車の通行音や歩行者の話し声などが家の中まで届きやすい傾向があります。

その点、真ん中の土地は道路に面しているのが一方向だけです。さらに両隣に家が建つことで、それらが防音壁のような役割を果たし、道路からの騒音を和らげてくれます。

小さなお子さんがいるご家庭や、静かな環境で落ち着いて過ごしたい方にとって、これは非常に大きなメリットと言えるでしょう。

道路に面する部分が少ないということは、外からの視線が届きにくいということにも繋がります。

角地は開放感がある反面、多くの方向から家の中が見えやすいため、リビングの窓に大きな掃き出し窓を設けると、通行人の視線が気になってしまいがちです。

しかし、真ん中の土地なら、主に気にすべきは正面の道路からのみ。プライバシーを確保しやすく、カーテンを開けて開放的に過ごせる時間も増えるでしょう。隣家との窓の位置を工夫すれば、さらに快適な空間を実現できます。

一般的に、分譲地では最も条件が良いとされる南東角地が最も高く、真ん中の土地（中地）は比較的安価に設定される傾向があります。

土地の価格を抑えられるということは、その分の予算を建物のグレードアップやインテリア、外構などに充てられるということです。

土地代と建物代のトータルコストで考えた場合、真ん中の土地を選ぶことで、より理想に近い家づくりを実現できる可能性があります。

見落とされがちですが、外構費用を抑えられるのも真ん中の土地のメリットです。

角地は道路に面している距離が長いため、プライバシー保護や防犯のために設置するフェンスや塀も長くなります。その結果、外構工事の費用が高額になりがちです。

一方、真ん中の土地は道路に面する間口が限られているため、フェンスなどの設置範囲も最小限で済み、外構費用をぐっと抑えることが可能です。

多くのメリットがある真ん中の土地ですが、もちろんデメリットも存在します。しかし、設計の工夫次第でデメリットをカバーすることは十分に可能です。ここでは、主なデメリットとその対策について解説します。

両隣に家が建っているため、特に1階部分は角地に比べて日当たりや風通しが悪くなる可能性があります。

このデメリットを解消するためには、以下のような設計上の工夫が有効です。

左右を建物に囲まれるため、人によっては圧迫感を感じるかもしれません。特に、隣家との距離が近い場合は注意が必要です。

対策としては、建物の配置を工夫することが挙げられます。例えば、建物を道路側か奥側のどちらかに寄せて建てることで、片側にまとまった庭やスペースを確保でき、開放感が生まれます。

また、大きな窓やウッドデッキなどを設けることで、屋外との繋がりを感じさせ、視覚的な広がりを演出することも効果的です。

真ん中の土地で特に重要になるのが、駐車スペースです。土地の「間口（道路に接している部分の幅）」が狭いと、車の出し入れが難しくなる場合があります。

特に、交通量の多い道路に面している場合、何度も切り返しが必要になるとストレスを感じるかもしれません。

土地を検討する際には、必ず現在乗っている車、そして将来乗り換える可能性のある車のサイズを考慮し、余裕を持った駐車スペースが確保できるかを確認しましょう。前面道路の幅も合わせてチェックすることが重要です。

結局のところ、真ん中の土地と角地、どちらが良いのでしょうか。これは、何を重視するかというライフスタイルや価値観によって答えが変わります。両者の特徴を比較表で整理してみましょう。